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Channel: 日本国憲法を知る
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天皇と日本国憲法(第1条,第2条)

こんばんは。今回は,「天皇と日本国憲法」と題して,第一章「天皇」について解説を加えていきます。今回は第1条と第2条を扱います。第1条「天皇は,日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて,この地位は,主権の存する日本国民の総意に基く。」有名な条文ですね。前半部分において天皇を日本国と日本国民統合の象徴と位置付け,後半部分において天皇の地位を主権の存する日本国民の総意に基づくとしています。後半部分は国...

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天皇と日本国憲法(第3条~第8条)

こんばんは。今回は,第一章「天皇」の第3条から第8条までを扱います。第3条「天皇の国事に関するすべての行為には,内閣の助言と承認を必要とし,内閣が,その責任を負ふ。」第4条①「天皇は,この憲法が定める国事に関する行為のみを行ひ,国政に関する権能を有しない。」②「天皇は,法律の定めるところにより,その国事に関する行為を委任することができる。」第5条「皇室典範の定めるところにより摂政を置くときは,摂政は...

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(番外編)天皇の無答責について補足

こんばんは。今回は番外編と称して,天皇の無答責について補足的な説明をしようと思います。前回,天皇の国事行為について説明しました。天皇の国事行為は内閣の助言と承認に基づいて行われるため,すべての国事行為は内閣の意思で行われるのであって,天皇の意思で行われるのではありません。それゆえ,国事行為の結果として何らかの失態があったとしても,それは天皇の責任ではなく,内閣の責任となります。これが天皇の無答責です...

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戦争の放棄(第9条)

こんばんは。今回は,第9条と前文の解釈から,日本国憲法の採用する平和主義の考え方を解説していきます。第9条①「日本国民は,正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し,国権の発動たる戦争と,武力による威嚇又は武力の行使は,国際紛争を解決する手段としては,永久にこれを放棄する。」②「前項の目的を達するため,陸海空軍その他の戦力は,これを保持しない。国の交戦権は,これを認めない。」日本国憲法のなかで最も...

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日本国民たる要件(第10条)

こんにちは。第三章「国民の権利及び義務」に入っていきます。今回は第10条の国籍についての説明をします。第10条「日本国民たる要件は、法律でこれを定める。」「日本国民たる要件」というのは,日本国籍のことを指します。みなさんが「日本人」と聞いて思い浮かべるのはどのような人でしょうか?髪が黒い黄色人種で,物静かで勤勉で・・・といったイメージを思い浮かべる方が多かろうと思いますが,法的に「日本人」というのは...

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人権享有主体性

こんばんは。今回は,人権享有主体性についてお話ししようと思います。人権享有主体性というのは難しい言葉ですが,要するに,ある人が人権を認められる主体として扱われるかどうかの議論とお考えください。以前に,基本的人権の性質として,「人」であれば当然に認められる権利という意味で固有性,前国家的性質を有するというお話をしました。その人が外国人なのか,犯罪者なのかといった属性にとらわれないという意味で,普遍性を...

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外国人参政権について

こんにちは。今回は,前回扱った外国人の人権に関連して,外国人参政権について解説しようと思います。現在の制度では,参政権を与えられているのは日本国籍を有する者,すなわち日本国民に限られています。しかし,わが国に住んでいる在日外国人にも参政権を認めるべきであるという政治運動が現在展開されているところです。では,日本国憲法上,外国人参政権は認められるのでしょうか。第15条①「公務員を選定し、及びこれを罷免...

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人権の不可侵性と人権制約原理(第11条,第12条)

こんにちは。今回は,人権の不可侵性と人権制約原理についてお話しします。第11条「国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。」第12条「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福...

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法的三段論法と違憲審査基準

こんにちは。今回は「法的三段論法と違憲審査基準」についてお話ししようと思います。前回は,公共の福祉にもとづく人権制約の考え方について説明しました。人権は常に100%尊重されるものではなく,他人の人権とぶつかり合うときには,公平の観点から調整がされ,他人の人権に譲歩しなければならない場面も出てくるというお話でしたね。今回はその話をさらに掘り下げてみます。すなわち,具体的にどのような場合に,どの程度の人...

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その他の人権制約原理

こんばんは。今回は,公共の福祉以外の人権制約について見ていきたいと思います。人権は原則として侵してはならないものですが,他人の人権とぶつかり合うときには両者を公平に調整して,こちら側の人権が制約されることがありうるというのは,公共の福祉にもとづく人権制約のお話です。それ以外にも,他人の人権と直接ぶつかり合うわけではないけれども,人権が制約される場合があります。具体的には,①パターナリスティックな制約...

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